むかでの図書館

新人司書のノロノロ日記

「お金の話」は、可能性がたくさん!

 

こんにちは(´˘`*)

今日は読書記録を書いていこうと思います。

 

今回のご紹介はこちら、

『14歳の自分に伝えたい「お金の話」』藤野 英人/著(マガジンハウス)

です!

 

 

「お金」を通して考える、今の自分、未来の自分、そして社会

この本は、14歳(中学生くらい)の方たちに向けて、レオス・キャピタルワークス株式会社の代表取締役社長の藤野英人さんが、書かれた本です。

 

全体を通して語りかけてくるような文体に、自然と耳を傾けるように読み進めてしまいます。

お金に対してネガティブな印象を持っている方にこそ読んで欲しい本だと感じました。

 

14歳、皆さんはどのくらい「お金」について興味を持っていましたか?まだまだ稼ぐ能力なんて無い年齢ですよね。

恥ずかしながら私はなんにも考えていませんでした(--;)それでも、この社会に暮らしている以上、「お金」に関わらず生きているなんて有り得ないことです。

じゃあ、一体どのように関係しているのだろう?この本はとても楽しく、お金にまつわる不思議を解き明かしてくれています。

 

私が本書の中で「面白い!」と思ったところを少し紹介しつつ、感想を書いていこうと思います(´˘`*)

 

人間の本音は"買う"に表れる(80)

この見出しでは、私たちが常日頃行っている「お金」に関すること。

「消費」についてお話しています。

 

「お金を使う」という経験、君も数え切れないほどしてきたはずです。

では、お金を使うと何が起こるでしょう?

財布の中身が減る。正解。

欲しいものが手に入る。それも正解。

他にはありますか?

もっと大事なことがあります。

それは、「未来を創る」ということ。そんな大げさなことをしているつもりはないぞ、とびっくりしましたか?

いや、たしかにこれは事実なのです。お金を使う、すなわち「買う」という行為には必ずその人の"意思"が伴います。(80~81)

 

面白いな〜と思います。確かに、私はたちは無意識のうちに、多少なりとも商品を選んでいますよね。何となく手に取ったペットボトルだって、選んで買っているのには違いないのです。

そこを少し意識して、「自分はどうしてこれを買おうと思ったのかな?」を考えてみるのも楽しいです。なぜなら、買うということはその商品を応援するということ。

つまり、あなたは「消費」することで自分が作りたい"未来"をも選んでるんですね(´˘`*)

 

だから生産能力のない中学生でも、意識的に消費をすれば、それが立派な社会に対する意思表示になるのです。

 

おわりに(204)

この本の素敵なところは、ぜひ最後まで読んで味わって欲しいと思います。

この本には、お金がどのように人と社会を繋いでいるのかだけでなく、これからどう未来を描いていくか、どう社会と生きていくのか、とってもワクワクするようなアドバイスが詰まっています。

 

つい、お金と言うと、たくさん持ってるかどうかとか、どうすればお金に不自由しなくて済むのかとか考えてしまいます。時には、お金が少なくて悲観的にもなります(´TωT`) それはそれでいいのですが、私はこの本を読んで、

「お金」ってもっと自由なものなんだ!

とその可能性を大きく感じました。

 

私にも夢があります。

そのためには、やはりお金が要ります。

しかし、お金が無ければ夢は叶えられないのか?そんなことはありません、その理由が、この本には沢山書いてあります。

私はこの本を読んで明日からのやる気が出ましたし、とってもとっても勇気をいただきました。

14歳くらいの方たちだけでなく、大人の方、お子さんのいる親御さんなどにも読んで欲しい本だなと思います。

 

ここまでで、少しでも気になった方はぜひともお手に取ってみてください(´˘`*)

 

 

 

【読書記録】『書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』

 

こんにちは。

今日は読書記録を書いていこうと思います。

 

本日ご紹介するのは

『書く習慣 自分と人生が変わるいちばん大切な文章力』 いしかわ ゆき/著(クロスメディア・パブリッシング)

 

です(´˘`*)

 

 

 

この本を手に取ったわけ

この本は私の務めている図書館にあったものです。 分類でいえば8類になります。

この本が面白そうと思ったのは、私自身「書く」ことが苦手だからです。

というかむしろ嫌いです。

 

「読書感想文」というものが、私は学生時代通じて大嫌いでした。

なぜなら、字数が決まっていたり、内容がまとまっていないと書き直させられるから(--;)

例えば、あるシーンを読んで「すっごい共感した!」と思った時。

 

「共感しました。」  おわり

 

これだけだと、読書感想文は確実にダメですよね。でも、この気持ちは確実にその本を読んで自分が覚えた、嘘偽りのない感想なんです。

それをいかに言葉にするか、伝えられるかを育てるのが目標なんでしょうけど、感じたことをいつでもそこまで言語化できるなんてこと、まずない。(私は)

でも書かなくちゃいけない字数がある。

だから、「どこに」「なぜ」「どのように」共感したのかを書いていくわけですが、そのうち自分でも何書いてるのか訳分からんくなってくるんですよね。

 

そうすると、「あれ?これって自分がほんとに感じたことじゃないかも」ってなるんです。

 

本を読んだ時、震えるほど覚えた感動が、冗長な感想文によって「嘘」になってしまった。

そんなふうに小学生の頃感じて、すごく嫌だったんですね。上手く書けないんですよ。

そしてこう思ったんです、、

 

なんで、「面白かった!」は「面白かった!」のままではダメなのか?

 

デートで映画を観たとして、彼女が「面白かったな、あのシーンが音楽と合っててよかったよね!」と言ったとします。

そこに、「面白かったって具体的にどういうこと? どうして面白いと思ったの? そのシーンとBGMが合っていると感じた理由は何?」

とか、彼氏が聞いてきたらどう思いますか?

ウンザリしません?笑

 

「書く」ことでホントの気持ちを無くさない

前置きが長くなりましたが(--;)

でも、「書く」ことっていうのは、とても色々なメリットがある。何となく実感してる方いるんじゃないでしょうか。

人は生きている中で、一日の中でさえも様々な思いを抱きます。そして、それをどうにかして

「伝えたい!」 「言いたい!」

って、想いがあると思うんですよ。

 

その手段のひとつが「書く」ということ。

 

でも、自分の気持ちを「書く」にはちょっとした注意点があると、この本を読んで感じました。

では、ここから本の内容をかいつまんでご紹介しようと思います。

 

 

「うわぁ〜」と思ったら「うわぁ〜」と書いてしまえ(53)

これは、凄く嬉しい言葉でした笑

 

前フリでも言いましたが、私は型にはめられることで、自分の気持ちが嘘になるのが大っ嫌いでした。

 

いしかわさんは書いています。

日常で使わないようなかたっくるしい表現をすることは、自分の生々しい気持ちを封じてしまう足枷になりかねません。(54)

 

わかる〜笑

何様だよって感じですが、これはとても共感できる一文でした。

 

「うわぁ〜」と思ったら「うわぁ〜」って書こう。

「驚いた」「恐れ慄いた」とか無理に使う必要はありません。 この「うわぁ〜」にこそあなたの人柄や本音が滲み出ているのだから、変に言い直したらもったいない。(54)

 

この本はまず、「書く」ことにおいての完璧主義を否定しています。

人に褒められるような、とか、かっこいい、とかを意識するのはあんまり良くない。

思い浮かんだままの言葉を、まずは書いてみようという訳です。

くそったれ!と思ったら、

「くそったれ!」

と書けばいいんです。

 

「誰でも書けそうな文章」から抜け出す方法(179)

すごく魅了的な見出しです。

 

ここでいう「誰でも書けそうな文章」というのは、「当たり障りのない文章」の事です。

当たり障りがない=誰も傷つけない

それを意識すると、人は自分の本音を隠します。

 

「誰でも書けそう」な文章に足りないもの。それは「書き手の本音」です。要するに、

「で、あなたはどう思うの?」です。(181)

 

会話でも、自分の意見が無い。どう思っているのかが、なかなか見えてこない人って、なんか怖いし面白味もありませんよね。

「こういう漫画を読んだんだ。」

とだけ言われたら、「ん?」って思いませんか?

だからなに?と……

 

「こういう漫画を読んだんだ、こういう話でね、伏線の張り方がめちゃくちゃ上手くてびっくりしちゃった!」

の方が、「へぇ!いいね!」って興味も持てるし、面白い。

 

「面白かった」でおわらない人になるための読書術(141)

さて、この見出しはなかなか耳が痛そうです笑

 

冒頭でも書いた通り、私は自分の感じた

「面白かった!」

を詳しく言語化するのがとても苦手です。

書くことに対する苦手意識(むしろ嫌い)があるのもそのせい。

でも、このクソデカ感情を誰かに教えたい!

って思いが人一倍強い(たぶん)のも私です。

すると、伝えたいけど、どう言って(書いて)いいか分からないという葛藤で苦しむことになります。

するとですね、この本にはこんなことが書いてありました。

 

(中略)最後まで読みきったら、

秒で感想を書きましょう。(144~145)

 

本を読みおえた瞬間から、内容の記憶は失われていきます。「この本は素晴らしいから、時間のあるときにじっくり読み、論ぜねばならぬ」「この熱い思いはスマートフォンフリック入力などでは伝えきれまい。パソコンに触れられるときにあらためて語ろう」……とか思ってると、

50000年くらい過ぎるので今書こう。さっさと書こう。(147~148)

 

うん…………

だよね!!!笑

 

皆さんもご経験あると思いますが、いくら感動したり楽しいと感じたりしても、結局人って忘れるんですよね。

自分のつまずきはここにあると思いました。

私は、まさに「後で気合い入れてちゃんとやろう!」な人間なので、やる時にはすっかり忘れてるんですよね笑

だから伝えられないんでしょうね……

 

じつは、このブログも本を片手に読み進めながら書いています。最後まで読みきったら……て書いてありますが、リアタイでやってます笑。

なぜなら、後でまた読んで書くのはめんどくさいから。

すみませんね……(--;)

 

おわりに

さて、そろそろ飽きてきたし終わりにしようと思うのですが、

 

いま何かを発信したいけど、何から書いていいか分からない!

自分の気持ちを言葉にするのが苦手!

 

という方には、こちらの本が大いに参考になるのではないでしょうか!

最後に目次を載せておきますので、面白そう!と思った方はぜひぜひお手に取って見てくださいm(*_ _)m

 

注)引用の最後にある(数字)は、該当ページ数です。

 

目次

はじめに 人生なんて、「書く」だけで変わる

第1章 言葉と仲良くなれば書けるようになる

第2章 習慣になれば書くのが楽しくなる

第3章 ネタを見つけられると止まらなくなる

第4章 ちゃんと伝わると嬉しくなる

第5章 読まれるともっと好きになる

第6章 「書く」ことが与えてくれるもの

おわりに 「書く」ことで変わるもの、変えちゃいけないもの

 

 

 

『はじめての哲学的思考』

こんにちは。今日は読書記録を書いていこうと思います。

 

今回の本はこちら、

『はじめての哲学的思考』 苫野 一徳/著(筑摩書房

 

 

苫野一徳さんは哲学と教育学を専攻されていて、熊本大学にて教鞭をとっておられます。

 

私が初めて読んだ苫野さんの本は

『未来のきみを変える読書術』という本で、こちらも筑摩書房から出版されています。

本を読むことでどんな変化が自分にあるのか、どう読めばいいのか、問題解決に向けての読書法をとても易しい文章で説明されています。

この本を読んで、苫野さんの書く本に興味が湧きました。

 

そもそも哲学は興味がある分野だったので、図書館で見かけた、今回ご紹介する本を手に取ってみました(´˘`*)

 

私の感じたおすすめポイントとともに、内容を少し紹介していこうと思います。

 

おすすめポイント

①とにかくわかりやすい!

 

「哲学」と聞くと、どんなイメージを抱かれるでしょうか。

 

「難しそう」「何をしてるのかよく分からない」「なんの役に立つの?」「屁理屈」……

 

そんな風に感じられるかも知れません。

たしかに、古今東西の有名な哲学書は難解でよく分からないものが多いですよね(--;)

 

でも、苫野さんの本はとにかくわかりやすいんです!

難しい専門用語は避け、読者に語りかけてくるような文体が、まずスっと頭に入ってきます。

哲学の考え方を一つ一つ丁寧に紐解いてくださってるので、途中で躓くことがありません。

苫野さんは、本書の最後にも"よい"思考はシンプルだと書いてらっしゃいます。

本当に良い思考や文章というのは、誰にでもわかる平易さを持っているのですね。この考えは、本書全体を貫いているとも言えます(´˘`*)

 

おすすめポイント

②実践できる

 

皆さんは、哲学っていったいなんの役に立つのかって思ったことありませんか?

 

本書では哲学とは、から その思考の具体的な進め方、気をつけるべきことなどを詳しく書いています。

 

特に、第3部の

「哲学対話と本質観取」では、苫野さんが

生徒と実際に行った哲学対話をなぞりながら、

そのやり方を紹介しています。(テーマは「恋」です(´˘`*))

哲学対話は巷でも人気になっているそうなので、「やったことある!」という人もいるかもですね。

 

「哲学の"本質"は本質観取にこそある」

ということで、哲学の目標でもある共通理解をみつけるための、大切なプロセスが哲学対話なんですね〜(´˘`*)

 

いかがでしょうか?

本書の目的はズバリ、哲学の考え方を知ることです。

哲学というのは屁理屈を捏ねたり、相手を言い負かすためのものではないんだよ。よりよく生きていくため、お互いの自由を承認し認め合うための対話なんだよ、ということがよく分かる内容になってます。

そう考えると、なんだか哲学が身近かつ素敵な

ものに思えるのではないでしょうか。

 

最後に目次を載せておきますので、ここまで読んで「面白そう!」と思ってくださった方は、

ぜひぜひお手に取ってみてください(*^^*)

 

目次

第1部 哲学ってなんだ?

 第1講 哲学は役に立つ

 第2構 宗教とは何がちがうの?

 第3講 科学とは何がちがうの?

 第4講 科学とは何がちがうの?(続)

第2部 哲学的思考の奥義

 第5講  「一般化のワナ」に注意しようーー哲学的思考、その前に①

 第6講  「問い方のマジック」にひっかからないーー哲学的思考、その前に②

 第7講 相手をいい負かすための議論術ーーでも、それはとてもむなしい

 第8講 ここから思考をはじめようーー帰謬法を封じ込める

 第9講 世界は欲望の色を帯びている

 第10講 信念の対立をどう乗り越えるか

 第11講 生きづらさを乗り越える

 第12講 今すぐ使える哲学的思考(1)

 第13講 今すぐ使える哲学的思考(2)

 第14講 今すぐ使える哲学的思考(3)

第3部 哲学対話と本質観取

 第15講 哲学対話をはじめよう

 第16講 本質観取をやってみよう

 第17講 哲学的思考はシンプルであれ

 

 

 

 

 

 

 

人生で一番高い……数えたらびっくり

今週のお題「人生で一番高い買い物」

 

こんにちは。むかでです。

今日は今週のお題、「人生で一番高い買い物」について書こうと思います。

 

まさかの「本」

 

結論書いちゃいましたが、私の場合は「本」でした( ̄▽ ̄;)

 

実は去年にやったブローリフト(美容手術)が一番高いかなと思っていたのですが、

よくよく考えたらやっぱり、本!

 

なぜかと言うと……

私はPCで「私本管理Plus」というフリーソフトを使い、自宅の本を管理しているのですが、値段を入力することもできるんですね。

すると、総額が計算され、画面の下部に表示されるようになってます。

 

これがなんと45万円超。

 

 

思わず「まじかー」と声が出ました。

そんなに買っていたとは思わなかった。

 

多分、もっともっと本を読まれる方は

めちゃくちゃ本にお金かけてると思うのですが、

私はこれでもすごくびっくり。

 

ということで、「人生で一番高い買い物」及び

「一番お金をかけたこと」は

 

読書ってことになりますね〜

 

うん、びっくり。

最近は、小説一辺倒だった私も様々な本を読むようになりました。

これからもずっと、本にかけるお金は増え続けていくことでしょう……

 

最後にお勧めの本を載せて、

読んでくださりありがとうございました(´˘`*)

 

 

 

[読書記録]『幽遊菓庵 春寿堂の怪奇帳』~和菓子とあやかしが繋ぐ「縁」の物語~

和菓子✖ファンタジー

 こんにちは(#^.^#)

まだまだ始まったばかりのブログ。(しかも更新頻度は低め^_^;)3つめの記事は、本の紹介をさせていただこうかなと思います。

 

本日の紹介本は、

 

『幽遊菓庵 春寿堂の怪奇帳』真鍋 卓/著(KADOKAWA

 

です!! ライトノベルですね。

 

 高野山の麓にある「春寿堂」は、狐の妖怪・玉藻が営む和菓子屋さん。

あやかしが営む店とは知らず、就職にやってきてしまった青年・秋夜名月は、生まれつきあやかしが「見える」人だったんです。

 

名月はその体質故に、幼い頃から対人関係などで生きにくさを感じていたようです。

春寿堂で働こうと思ったのも、人間関係が最小限で済むし、そうすれば、見えてしまうあやかしたちにも悩まされないと思ったから。

 

しかし、そう思って行った先が、あやかしの経営する和菓子店だったのだから

驚きです。

 

愕然とする名月に店主・玉藻は交換条件を出してきます。

「3年間、店で働いてくれれば、あやかしが見えない体質にしてやろう」

これは、今まで悩まされてきた名月にとって何とも魅力的な提案です。

 

そんなこんなで、名月は働くことになったんですね。

 

さて、このお話には主人公・名月や、あやかしの玉藻など魅力的な人物とともに、

とても雅やかで素敵で、しかも美味しそうな和菓子たちがたくさん登場します。

 

和菓子って、日本の四季折々を表現しているものが多いですよね。

普段の生活の中でも、かすかな花の色のうつろいや、風の匂いで四季を感じることってあります。そんな暮らしの中に、ささやかな心を添えてくれるような素敵な慎ましさが、和菓子にはあると思います。

 

作中に登場する和菓子は様々です。

1番はじめに登場するのは「未開紅(みかいこう)」いうお菓子。

咲きかけの梅の花を表現したお菓子ですね。気になる方はぜひ検索してみてください。

 

玉藻に頼まれて、この「未開紅」をお客さんの元に届けにいった名月。

そこの庭には、一本の梅の木がありました。

その梅の木は、蕾はつくけど花が咲かないという、何とも不思議な木なのです。

しかし名月は、梅の木を見た途端、その理由が分かってしまいます。

 

木の下に佇む黒髪の女性……。

 

それは名月にしか見えない、この世の者ではない何か……。

その存在に気づいたことで、名月は呪われてしまいます。

 

このように、異質な体質から様々な出来事に巻き込まれてしまう名月ですが、

面白いのは、それを「縁」だという玉藻の言葉。

「縁」というのは、なんだか身近なようでも、いまいちよく分からない言葉です。

自分の本意に関わらず、生きていれば人は様々な物や人と「縁」で結ばれていきます。

「良縁」だったり「悪縁」だったり……。

私たちは、生きている限り「縁」と切り離されることはないのでしょう。

 

本書の面白いところは、まさしく「縁」を楽しむところにあると思います。

ストーリーを読み進めていくごとに、読者は自分となにかを結ぶ

不思議な「縁」の強さを感じていくでしょう。

 

玉藻と名月、かわいい式神のあずき、その他

多彩なキャラクターたちの掛け合いも、本書の読みどころです(#^.^#)

 

あやかし、和菓子、ファンタジー、どれか一つでもお好きな方には、

ぜひ手に取って欲しい作品です。

 

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました!

 

皆様にも、素敵な本との「縁」がありますよう。

 

 

 

 

 

レファレンスがありました(#^.^#)

ハリー・ポッターありますか?」

 今日は少し天気が崩れて、変なお天気でしたね。

本日は午後からの出勤。選書と図書館だよりを進めようかと考えながら出勤しました。

 

 5,6時間目。3年生は選択授業の時間です。

カウンターで選書のための資料を見ていると、一人の女子生徒がやってきました。

「あの……ハリー・ポッターありますか?」

まず思い浮かんだのは、もちろん小説のハリー・ポッターです。目の前の端末で検索すると、それ以外にもハリー・ポッターの本があることがわかりました。

 

「日本語に訳された、小説でいいですか?」と私。

「それ以外にも、あるんですか?」という生徒に検索結果を見てもらいました。

彼女が気になったのは、『ハリー・ポッターの世界 大冒険への忍びの地図』(教文館)

という本。見たことがない、と大興奮の彼女と書架を見に行きました。

 

話をしてみれば、ハリー・ポッターの世界が大好きとのこと。

手に取った本を見て、とても喜んでくれました。近くにあった小説も案内。

「文字が小さそう」と心配そうでしたが、中を見て「これなら読める!」とまたも大興奮。

私もついつい嬉しくなり、「私も家に全部持ってるよ」と話してしまいました^_^;

「映画にはない呪文や道具が出てくる」「もっとあのシーンが詳しく書いてあるよ」

などなど、話は盛り上がり……

 

普段、読書をしないようで、活字に抵抗があった様ですが、最後は閲覧室で夢中に「ハリー・ポッター」を読んでいました。

 

うーん、嬉しい笑

 

やはり、レファレンスで利用者の方と協力し、疑問解決や資料探しをしているときが、一番楽しいですね。

 

少しは役に立てたのかしら。

今日のことが、彼女の楽しい1日を作る手助けになっていれば、すごく嬉しいです。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

【レファレンスサービス】

 図書館利用者が学習・研究・調査を目的として必要な情報・資料などを求めた際に、図書館員が情報そのものあるいはそのために必要とされる資料を検索・提供・回答することによってこれを助ける業務である。(ウィキペディア引用)

むかでの図書館【自己紹介】

 

初めまして、むかでです!

 皆様初めまして。このブログに辿りついていただきありがとうございます。

 

むかでと申します。何故むかでなのか。自分でも深く考えたことはないですが、何となくあのフォルムが好きなんです。

 

このブログには、新人司書として働く私が日々考えたこと学んだことを書いていこうかなぁ、と思っています。

今日はまず、どうして自分が司書になったのかを……

 

平成11年に東京に生まれた私は、小学生の頃から

学校があまり好きではありませんでした。

中学校では、夢中になれる吹奏楽部という居場所があったのも助けになりましたが、高校生の時、いよいよ学校に行かなくなってしまったんです。

初めて高校をずる休みした時、自然と図書館に足を運んでいました。

 

もともと子供の頃から読書体験は豊富で、家には沢山の絵本があり、小学校では図書館にあった『怪談レストラン』シリーズ(松谷みよ子さん責任編集)、『まじょ子』シリーズ(藤真知子さん)、

そして大好きな『ともだちは海のにおい』(工藤直子さん)。

などなど、好きな本を見つける、という体験もできました。

 

中学校では3年生の読書感想文に選んだ『ぼくのメジャースプーン』(辻村深月さん)をきっかけに読書にのめり込みました。

 

高校生のつらい時期に、私を支えてくれたのは、

こうした読書体験たちだったんですね。

 

どんなに真っ暗に思えても、本を読めばきっと答えが見つかる。

元気をくれる言葉がある。元気をくれる物語がある。

 

そう思えたのが、本当に大きかったなと思います。

 

同じような気持ちを持つ子は、いるのでしょうか。

子供に限らず、大人でも、自分の迷いや悩みが一体どこから来るのか、どうしたら良いのか、わからない人は沢山いると思います。

そんな人たちが、答えを見つけて前に進むきっかけを持てる。

 

そして、その手伝いを、本を通じてできたら最高だと思ったのが、

私が司書になったきっかけです。

自分の「好き」「なんで?」「嫌だな」「楽しいな」……

それぞれの気持ちを尊重できる環境を、図書館は作れる場所です。

 

まだまだ勉強中ですし、何をしたら良いのか自分でもわかりません。

いつか理想の図書館がつくれるかな。毎日頑張っていきたいですね。

 

長々と自己紹介(自分語り)をしてしまいました。

ここまで読んでくださりありがとうございました!

 

むかで