『はじめての哲学的思考』
こんにちは。今日は読書記録を書いていこうと思います。
今回の本はこちら、
『はじめての哲学的思考』 苫野 一徳/著(筑摩書房)
苫野一徳さんは哲学と教育学を専攻されていて、熊本大学にて教鞭をとっておられます。
私が初めて読んだ苫野さんの本は
『未来のきみを変える読書術』という本で、こちらも筑摩書房から出版されています。
本を読むことでどんな変化が自分にあるのか、どう読めばいいのか、問題解決に向けての読書法をとても易しい文章で説明されています。
この本を読んで、苫野さんの書く本に興味が湧きました。
そもそも哲学は興味がある分野だったので、図書館で見かけた、今回ご紹介する本を手に取ってみました(´˘`*)
私の感じたおすすめポイントとともに、内容を少し紹介していこうと思います。
おすすめポイント
①とにかくわかりやすい!
「哲学」と聞くと、どんなイメージを抱かれるでしょうか。
「難しそう」「何をしてるのかよく分からない」「なんの役に立つの?」「屁理屈」……
そんな風に感じられるかも知れません。
たしかに、古今東西の有名な哲学書は難解でよく分からないものが多いですよね(--;)
でも、苫野さんの本はとにかくわかりやすいんです!
難しい専門用語は避け、読者に語りかけてくるような文体が、まずスっと頭に入ってきます。
哲学の考え方を一つ一つ丁寧に紐解いてくださってるので、途中で躓くことがありません。
苫野さんは、本書の最後にも「"よい"思考はシンプルだ」と書いてらっしゃいます。
本当に良い思考や文章というのは、誰にでもわかる平易さを持っているのですね。この考えは、本書全体を貫いているとも言えます(´˘`*)
おすすめポイント
②実践できる
皆さんは、哲学っていったいなんの役に立つのかって思ったことありませんか?
本書では哲学とは、から その思考の具体的な進め方、気をつけるべきことなどを詳しく書いています。
特に、第3部の
「哲学対話と本質観取」では、苫野さんが
生徒と実際に行った哲学対話をなぞりながら、
そのやり方を紹介しています。(テーマは「恋」です(´˘`*))
哲学対話は巷でも人気になっているそうなので、「やったことある!」という人もいるかもですね。
「哲学の"本質"は本質観取にこそある」
ということで、哲学の目標でもある共通理解をみつけるための、大切なプロセスが哲学対話なんですね〜(´˘`*)
いかがでしょうか?
本書の目的はズバリ、哲学の考え方を知ることです。
哲学というのは屁理屈を捏ねたり、相手を言い負かすためのものではないんだよ。よりよく生きていくため、お互いの自由を承認し認め合うための対話なんだよ、ということがよく分かる内容になってます。
そう考えると、なんだか哲学が身近かつ素敵な
ものに思えるのではないでしょうか。
最後に目次を載せておきますので、ここまで読んで「面白そう!」と思ってくださった方は、
ぜひぜひお手に取ってみてください(*^^*)
目次
第1部 哲学ってなんだ?
第1講 哲学は役に立つ
第2構 宗教とは何がちがうの?
第3講 科学とは何がちがうの?
第4講 科学とは何がちがうの?(続)
第2部 哲学的思考の奥義
第5講 「一般化のワナ」に注意しようーー哲学的思考、その前に①
第6講 「問い方のマジック」にひっかからないーー哲学的思考、その前に②
第7講 相手をいい負かすための議論術ーーでも、それはとてもむなしい
第8講 ここから思考をはじめようーー帰謬法を封じ込める
第9講 世界は欲望の色を帯びている
第10講 信念の対立をどう乗り越えるか
第11講 生きづらさを乗り越える
第12講 今すぐ使える哲学的思考(1)
第13講 今すぐ使える哲学的思考(2)
第14講 今すぐ使える哲学的思考(3)
第3部 哲学対話と本質観取
第15講 哲学対話をはじめよう
第16講 本質観取をやってみよう
第17講 哲学的思考はシンプルであれ